笑いプロジェクト

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日本笑い学会石巻大会ご報告 vol.2

高齢者対象講座における笑いのアクティブラーニング効果を考察する

笑いプロジェクトでは、公的機関が実施している高齢者対象講座のご依頼をいただくことがよくあります。その事例を元に「高齢の方々に「笑いを元にした体験体感プログラム」の効果と、可能性を検証し発表させていただきました。

講座にあたり私たちに求められるのは、まずは体を動かして①講座に来てくれること、そこで②笑ったり声を出したりと顔の筋肉を動かしてもらうこと、 ③誰かと言葉を交わして下さること。家にひきこもって、誰ともしゃべらなくなる可能性の高い、一人暮らしの高齢者がひきこもりにならないようにしようというのが目的。ひきこもりが増えれば、それだけ行政の負担も大きくなるので、それを防いでいこうということです。

 

といってしまうと「なんだかつめたいなぁ」という印象も受けますが、誰しも、自分の思うように自分の力で日々を過ごしていける方が幸せなのですから、これはありがたい施策といえるかと思います。消滅可能性都市の可能性が高いとレッテルはられたしまったまちに住む私にとって、ひしひし感じる問題でもあります(汗)

 

プロジェクトで請けてきた伊賀公民館主催連続講座「笑いの教室」、吹田市生涯学習「笑って人生リフレッシュ講座」を事例に、プログラムの検証と可能性をお話させていただきました。

検証

 

 楽しくて面白い話を聞くだけ→座ったままで実践(笑ってあいうえお体操)→向かい合って実践(試してみようミラー効果)→座ったままで複数のプログラムを実践(笑って美人体操)→ワークショップ(笑ってプレゼンテーション)の五段階で検証。

 

考察

  出席者は楽しみにきている

  しかし   → 心は防御態勢 受け身を期待

  なぜなら  → 恥ずかしい プライド「笑われたくない」

  でも    → 長年の経験から 場を考える力はある

  だから   → 一緒に恥ずかしいことをすることで タガがはずれる

  つまり   → 「恥ずかしいことをする」ことで「積極的に笑われる」切り替えができる

  理論的に一押し → 「笑われると卑屈になるが 笑わせると自信になる」

 

 

実践に理論的一押しが加わることで、自分の中にすとんとおちて、体得できる。体得すれば、これまで培った人生経験を活かして「人を笑わせる」ことができる。それは自分のなかのリソース発見にもつながる。高齢者にもアクティブラーニングの効果が期待できる。

 

但し、ワークショップには時間的余裕と到達点の理解が、効果的な実践に必要であることも考察。ワークショップは、「笑わせる醍醐味を体感する」には最適のプログラムなので、プログラムのブラッシュアップが今後必要です。ともお話させていただきました。

 

高齢者への「笑わせ力」プログラムの可能性を、学会の場でさまざまな立場の方に聞いていただきました。「コンパクトシティは高齢化のすすむこのまちでも、実践に向けて動いています」と、後から石巻の亀山市長からお声をかけていただきました。嬉しいことです。

日本笑い学会理事 商店街よろず相談アドバイザー 堀 登志子

※次回は、広島経済大学で今夏実施した「笑いのパワー 生きる力のご報告です。

 大学生へのアクティブラーニング効果。お楽しみになさってください。