笑わせ力で伸ばす人間力・企業研修・社員研修
笑わせ力でトップセールスを実現
私は、ユーモアコンサルタントと商店街アドバイザーという、二足のわらじを履いています。この二足でもって行脚して廻っているのが「笑ってまちおこし」
商店街や市場に人を寄せて、足をとめてもらって、「住んでいる近くで買物できる」楽しさを、知ってもらわねば、もう一度思い出してもらわねばなりません。その時に力を発揮してくれるのが「笑い」。
まずは「笑い声」。笑い声には、人を引き寄せる不思議な力があります。笑い声が聞こえると、①足を止める、②引き寄せられる ③耳を(心を)傾ける不思議な力があるのです。空き店舗で落語会をしました。全蓋型アーケードのある商店街では特に効果大。トンネル状の商店街を笑い声が駆け抜けていきます。元々交通の要所にあるわけですから、買い物客はないけれど通行人は多い。思わず足をとめて、ちょいと一席聞こうかなと座る。笑い声が増幅される。笑い声を聞きつけた人が集まってくる。
一カ所集中の落語会を分散しよう。と、地元の大学落研の学生さんたちに、練り歩いてもらったこともありました。遠くからわざわざ人が集まってくる宣伝効果はありませんが、そこにはあたかも「賑わっているような空気」が生まれます。これが大切。商人達の顔が明るくなっていきます。
いくら人が増えても、店に足を踏み入れてくれないと、活性にはつながりません。店に足を踏み入れるにはどうするか、「店が楽しい場所」だとお客さんに予感させること。といって店の人が店内で笑い声をあげているわけにはいきませんから、「笑いを予感させる楽しい空気」を醸し出さないといけません。これ、全然難しいことではないのです。「ワクワク楽しいことをいつも考える」姿勢があれば、自ずとその場は「笑える場」と予感させてくれます。
だから笑いでまちおこしではなく、「笑ってまちおこし」。2008年に落語のまち池田をうたう大阪府池田市で、落語一店一席おたなKAIWAIという、商人達の会がたちあがりました。お店が落語を一席もち、持ちネタにあわせたおもろいもんを売りもんにしようという商業活性運動。
「笑ってまちおこし」を8年間続けて、まちの人気者になりつつある歯医者さんがいます。落語のまち池田の歯医者さん「こいし歯科」の小石先生。予防治療を提唱する先生ですが、歯医者は怖いイメージはなかなか拭えません。このイメージを払拭しようと、「おたなKAIWAI」に入会。ここで私とご縁ができて、小石先生がワクワク始めはった「歯医者さんの落語会」
落語会は隔月の奇数月。その名も落語「手水まわし」にちなんだ「手水寄席」。社会人落語と先生の歯磨き講座の二部構成。最初は先生もかたかった。でもお客さん笑いにきてくれているので、先生のお話にも、ささやかなことで笑ってくださる。こうなると前でしゃべるのが楽しくなります。まずは形から(ココ大事)と、着物を買い、幟をしつらえ、提灯をつり(待合室に)、高座環境を整えます。次に修行。天満天神繁昌亭に落語を習いにいきました。歯磨き講座が「歯磨き噺」に変化。どんどん笑い声も大きくなります。
先生のテーマは「口は健康の元 健口で健康な毎日を」。お話に毎回もりこまれる、お客さん参加型プログラム「あいうべ体操*」というのがあります。元々は九州のお医者さんが、「口呼吸から鼻呼吸」にするために考えだされた、お口の体操。口呼吸は細菌やウィルスを、直接、肺にいれてしまうので病気になりやすい。なので、これを鼻呼吸に変えることによって、病気のリスクを減らしましょうというプログラム。
なのですが、この体操をすると口や舌の筋肉が鍛えられるせいか、滑舌がよくなったり、軽妙な語口になったりするという効果があります。そしてなによりも「場がなごむ」。だって大の大人が舌をおもいっきりだして、「ベー」なんてしているのですから(爆笑)
私はこの効果をねらって、セミナーの中でアイスブレイクに盛り込むことがあります。不思議なことに、緊張感みなぎる新入社員研修でも、始めての人が集う公民館講座でも、どんな講座でもみなさん参加してくれます。やった後は、どんな場でも一気に場が緩む。一度こんなことをやってのけると・・次の課題もこなしやすくなる。ココ大事です。アクティブラーニングに入る門をひらいてくれるのです。
ほんとかなぁ・・・と思われたら、ぜひ鏡を見ながらやってみてください。「あいうべ〜」・・・お顔をゆるむと、笑顔にもなりやすくなるのです。お試しあれ。
出典 あいうべ体操 http://mirai-iryou.com/mc_aiube.html
商店街よろず相談アドバイザー
堀 登志子